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補助金申請、何から始める?5つのステップで完全ガイド

作成者: 桂 爽淳|Aug 13, 2025 12:55:15 AM

「うちの会社でも、補助金って使えるんだろうか?」

「申請って、なんだか複雑で難しそうだ…」

中小企業の経営者の皆様、こんにちは!超律経営 代表の桂です。日々、多くの経営者の方とお話ししていると、補助金に関心はあるものの、何から手をつけていいかわからず、一歩を踏み出せずにいるというお悩みを本当によく耳にします。

実は、補助金申請はポイントさえ押さえれば、決して乗り越えられない壁ではありません。煩雑に見える手続きも、一つひとつのステップに分解すれば、やるべきことが明確になります。

この記事では、これまで数多くの企業の資金調達をサポートしてきた私の経験から、補助金の一般的な応募までの流れを5つのステップで分かりやすく解説します。読み終わる頃には、「自分でもできそうだ!」と思えるようになっているはずです。

 

なぜ今、補助金を活用すべきなのか?

 

本題に入る前に、少しだけ。なぜ国や自治体は、多額の予算を投じてまで中小企業を支援するのでしょうか?それは、皆さんのような挑戦する企業こそが、日本経済の未来を創ると信じているからです。

「新しい設備を導入して生産性を上げたい」「DXを進めて、働きやすい環境を整えたい」「思い切って、海外に販路を拡大したい」

そんな前向きな投資を後押しするのが、補助金の役割です。返済不要の資金(※)を得られるだけでなく、申請の過程で自社の強みや課題を再確認し、事業計画を練り直す絶好の機会にもなります。

(※一部、収益納付が必要な場合があります。)

 

【5ステップで解説】補助金応募までの完全ロードマップ

 

それでは、具体的な流れを見ていきましょう。補助金の種類によって細かな違いはありますが、大まかな流れは共通しています。

 

ステップ1:情報収集と補助金の選定

 

まずは、どのような補助金があるのかを知ることから始まります。アンテナを高く張り、自社の事業目的に合った補助金を見つけ出すステップです。

  • どこで探す?: 中小企業庁の「J-Net21」や「ミラサポplus」といったポータルサイトが情報源の基本です。お付き合いのある金融機関や、地域の商工会議所、我々のような経営コンサルタントに相談するのも有効な手段です。もちろん、当事務所にもご相談ください!

  • 選び方のコツ: 大切なのは、「補助金をもらうこと」が目的にならないようにすることです。あくまで補助金は手段であり目的になることがないように注意しましょう。「自社がこれからやりたいこと」を実現するために、どの補助金が最適か、という視点で選びましょう。

 

ステップ2:公募要領の熟読と準備

 

使いたい補助金が見つかったら、次に「公募要領」を徹底的に読み込みます。公募要領は、いわば補助金申請の"ルールブック"。ここに概ねの答えが書かれています。

特に、「補助対象者」「補助対象経費」「審査項目」の3点は必ずチェックしてください。ここで要件を満たしていなければ、残念ながらスタートラインに立つことすらできません。

また、最近の補助金申請は「gBizIDプライム」という電子申請用のIDが必須なケースがほとんどです。このIDの取得には2〜3週間かかることもあるため、申請を思い立ったら、まず最初にgBizIDの取得手続きをしてしまうのが、成功への近道です。

 

ステップ3:事業計画書の作成

 

ここが補助金申請の最重要ポイントであり、一番の頑張りどころです。事業計画書は、審査員に「この事業計画ならば事業として成り立つ見込みがある」と思わせる必要があります。つまり、この事業計画書によって事業性が判断される(採択が決まる)ものです。

どのような内容を、どのような順序で書くべきか。その答えは、すべて「公募要領」に書かれています。補助金によって評価されるポイントは異なるため、「審査項目」のセクションを熟読し、それに沿って自社の強みや事業の将来性をアピールすることが不可欠です。

なぜこの事業に取り組むのか、補助金をどう活用して課題を解決するのか。審査員はあなたの会社のことを全く知らない、という前提で、彼らが抱くであろう疑問に一つひとつ答えていくように、ストーリーを組み立てていきましょう。完璧な文章でなくても構いません。あなた自身の言葉で、事業の未来を熱く語ることが何よりも大切です。当事務所でもご支援可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

 

ステップ4:申請手続き(電子申請)

 

事業計画書が完成したら、いよいよ申請です。必要書類を揃え、電子申請システム(Jグランツなど)から手続きを行います。

ここでよくある失敗が、締め切り間際の駆け込み申請です。サーバーが混み合ってアクセスできなくなったり、予期せぬエラーが発生したりと、トラブルが起きがちです。私も過去に、お客様の申請で冷や汗をかいた経験が何度もあります…。

締め切りには、最低でも2〜3日の余裕を持って申請を完了させるようにしましょう。

 

ステップ5:採択発表とその後

 

申請を終えたら、あとは結果を待つのみ。無事に「採択」の通知が届いた時の喜びは格別です。

しかし、ここで終わりではありません。採択は、あくまで「補助金をもらう権利を得た」という段階。この後、「交付申請」→「事業実施」→「実績報告」といった手続きを経て、ようやく補助金が支払われます。事業期間中や事業終了後も、数年間にわたって状況を報告する義務がある場合がほとんどです。

補助金は、事業を成功させるまでの一連のプロセスであることを心に留めておきましょう。

 

採択率をグッと高める!見落としがちなコツ

 

最後に、私が多くの企業をサポートする中で気づいた、採択率を高めるためのちょっとしたコツを3つだけお伝えします。

  1. 加点項目を意識する: 公募要領には、クリアすると審査で有利になる「加点項目」が設定されていることがあります。「賃上げ」や「事業継続力強化計画の認定」などが代表例です。これらを事前に準備しておくことで、ライバルに差をつけることができます。

  2. 第三者の視点を入れる: 長時間かけて作成した事業計画書は、自分では客観的に見られなくなっているものです。従業員や取引先、商工会議所の担当者など、誰か第三者に読んでもらい、フィードバックをもらうことを強くお勧めします。もちろん、我々のような専門家に壁打ち相手を頼るのも一つの手です。

  3. ストーリーで語る: 数字やデータはもちろん重要ですが、それだけでは審査員の心は動きません。なぜこの事業なのか、どんな未来を実現したいのか。経営者であるあなたの「想い」や「原体験」をストーリーとして盛り込むことで、計画書に魂が宿り、説得力が格段に増します。

 

まとめ:最初の一歩を、今日から踏み出そう

 

補助金申請への道筋、見えてきましたでしょうか?

補助金の応募は、①情報収集で好機を掴み、②公募要領でルールを理解し、③事業計画書で想いを語る、というプロセスです。そして何より、自社の未来を真剣に考える貴重な機会となります。

もし、「自社に合う補助金がわからない」「事業計画書の方向性で悩んでいる」といったお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。初回30分の無料相談を承っておりますので、以下のミーティングリンクからご予約いただけます。あなたの挑戦を、全力で応援します。